糖質制限ダイエットのキモはケトン体にあり

ダイエットに大変効果のある糖質制限。

それも完全に糖質をゼロにしてしまうものから、一食分ご飯を抜くだけの軽いものまで様々です。ローカーボとも呼ばれています。

具体的にどう行っていけばいいのでしょうか？

そもそも糖質とは何だろう？

糖質とは三大栄養素の１つで、他には脂質、タンパク質があります。

糖質は砂糖などの甘いものや、ご飯、パンなどの炭水化物に多く含まれています。

糖質は摂取しすぎると脂肪に変換されるため、肥満を招きます。

燃焼の早いエネルギー源なので、摂取するとすぐに血糖値が上がって脳が活性化します。よく燃えて火力がある燃料ですが、消費するのも早いのが糖質です。

糖質を摂取すると血糖値が上がって脳が活性化し、やる気が出ます。

と、ここまでは良いのですが、血糖値が急激に上昇すると、身体は上がりすぎた血糖値を下げるためにインスリンという物質で血糖値を下げます。

このインスリンが分泌される事で、今度は血糖値が下がりすぎてしまい、頭痛、めまい、怠さ、眠気、空腹感を生じて、また甘いものが食べたくなるという悪循環に陥ってしまいます。

この悪循環を止めるためには、まず糖質そのものを摂取するのを止める必要があるのです。

ケトン体とは糖質制限をやったことのない人には馴染みのない言葉かもしれません。

もともと、脳に栄養を与えるのはブドウ糖だけと言われてきました。なので、脳を働かせるためには糖質を摂取する必要があると思われてきました。

しかし、そのブドウ糖の他に、脳に栄養を送る物質があり、それをケトン体と呼びます。

体内にブドウ糖が少ない場合、脂肪細胞として蓄えられた物が肝臓で分解されてケトン体が生成されます。

ケトン体は脂肪から生成される神経細胞のエネルギーであり、脳は脂肪でも働かせることが可能であるという事です。

今までは脂肪の取りすぎが肥満の原因と思われていましたが、脂肪は多量に摂取しても太りずらく、糖質よりも燃費が良いです。眠気や空腹感に襲われる事もありません。

糖質を制限して、脂肪をたくさんとることで、辛い食欲の我慢をする事なく、無理なくダイエットが出来るのです。

今までの食事法では、炭水化物60%、脂質20%、タンパク質20%のバランスで食べるのが健康に良いとされてきました。

しかし、これでは糖質が多すぎるのです。

従来のカロリーを計算して1日の食事量を決めていてはどうしても糖質を摂取しすぎてしまいます。

大切なのはカロリーや炭水化物の量ではなく、糖質の摂取量であり、糖質の入った食品は極力控えるようにします。バランスなど考える必要はありません。

炭水化物の量を半分以下に減らし、脂質、タンパク質の量を大きく増やすのが糖質制限ダイエットです。

糖質は薬物の様に依存性があるので、減らしてすぐは甘いものが食べたくなってしまいますが、それもほんの1〜2日程度で終わります。

一度ケトン体の体になってしまえば燃費が良いので、お腹が空く事も無くなっていきます。

糖質の摂取をやめてケトン体体質になるのですから、糖質の摂取を減らした分、タンパク質や脂質を多く摂取する必要があります。

肉、魚などはそれほどカロリーを気にせずたくさん摂取しても大丈夫です。

そもそも肉や魚はたくさん食べたくても食べられない食材です。

甘いものは別腹なんて言葉もあり、ケーキにおやつやご飯、パンなどは何故かいくらでも食べれてしまうのが恐ろしい。

ココナッツオイルも糖質制限で注目され出した食品です。

オリーブオイルのようなカロリー高めの脂肪なのですが、植物由来で中鎖脂肪酸がたくさん含まれています。中鎖脂肪酸は消化酵素がなくても吸収されるため、とてもはやくエネルギーに代謝されます。

また、MCTオイルとは、ココナッツオイルから中鎖脂肪酸だけを抽出したもので、少ない摂取量でココナッツオイル並みの効果を発揮します。ただし、やや下痢になりやすい性質があるようです。

また、カロリー自体は多いため、しっかりと糖質を制限した後に摂取するようにしましょう。糖質と一緒に摂取するとかなり太りやすくなります。